コラム

教会の観光地化がすごい

煌びやかな教会内部の写真

ローマには教会が数え切れないほどあり、カラヴァッジョの絵画がある教会とかミケランジェロによって設計されたとかざらにあります。ほんと華やかで煌びやか、黄金に輝くモザイク画とか、逆に剥げかけたフレスコ画なども歴史が感じられて趣があります。

教会にいくと、特に有名な作品を所有している教会ですが、絵画をよく見るためにライトをつけられるようになっています。

数年前までは、これにお金入れて大丈夫かなってくらいコインを入れる機械も古いもので、50セント、1ユーロ、2ユーロのうちなんでもいいので入れるとライトをつけることができました。

が、現在では多言語に対応したスクリーン付きのかっこいい機械が設置され、「ライトをつけるには2ユーロ入れてください。」と書かれています。

2ユーロ入れると、ご丁寧にランプが消灯するまでの時間がカウントダウンされる仕組みです。いいんですよ、遠い国からやって来た観光客にとってここまで来て2ユーロを出し惜しみする人はそういないでしょう。

このように観光客相手の要素を前面に出して来たことによって、観光客の私にとって堂々と作品を見られるようになりました。前は、信者の前を横切るのにも気が引けたし、写真もこれぞってものだけささっととるようにしてたけど、今は見たいものはしっかり見て帰ります。

キリスト教のような大きな組織を運営するにはお金がかかるんでしょう。観光客が毎日大勢訪れるのだから、監視員も必要だし。

 

その一方、私の近所の教会は毎週木曜日に貧しい人々に寄付された衣服や食料を分け与える活動をしています。それ自体は素晴らしいと思うけど、雨が降っていても時間がくるまで外で待たせる光景は何年も続いています。

その時々でなんだかんだと理由をつけながら、したたかなキリスト教会。その柔軟さを他の場面でも見せてほしいものです。